翔泳社様より、ビジネスフレームワーク図鑑[第2版]をご献本いただきました!
ビジネスフレームワーク図鑑 第2版

2018年8月刊行、2026年10月時点では累計20万部を突破した大ヒット書籍を、AI時代にあわせてバージョンアップ!仕事上の問題を整理し、分析・発想・戦略立案・改善・マネジメントまで行うための「型」を75個まとめ、おすすめのプロンプトも掲載した実用書。
問題発見:As is/To be、なぜなぜ分析、ロジックツリーなど
市場分析:SWOT、PEST、4P、ペルソナなど
アイデア発想:マンダラート、ブレインライティングなど
戦略立案:STP、アンゾフ、ビジネスモデル・キャンバスなど
業務改善:KPT、PDCA、RACI、ECRSなど
組織マネジメント:Will/Can/Must、GROWモデルなど
伝達・企画:PREP、商品企画書、イベント・催事提案書など
拙著「プロジェクトフレームワーク図鑑」との関係性としては、シリーズの先輩タイトルとなります。この度、編集者様のご好意で、発売前に先行でご献本いただきました。(ありがとうございます!)
この記事では、おすすめポイントや感想を紹介させていただきます。
ビジネスフレームワーク図鑑[第2版] おすすめポイント
おすすめポイント① 事業や商品・サービスを「もっと良くしたい」ときにおすすめ
たぶん、どんな会社にも、なにかしらの製品やサービスがあって、それらがもっと多くの人に届くためにはどうしたらいいのか、日夜、試行錯誤をされている方も多いと思います。この本は、事業や製品サービスの現状に対して改善点を見つけ出し、具体的にブラッシュアップしていくための道筋を解説しています。
「ビジネスフレームワーク」と聞くと、なんとなくの先入観で、きっと「3つのC」から始まるのかな?とイメージします。しかし本書は「問題発見」の章から始まります。初見では、一瞬、あれ?という気がします。もしかしたら、この始まり方こそが、本書のコンセプトなのではないかと思いました。
つまり、この始め方によって、「これは単なる事業戦略やマーケティング企画テクニックの解説本ではない」と宣言しているように思えます。
理論やフレームワークは、美しいものです。美しい理論やフレームワークは、単純に、眺めているだけで楽しい。賢くなった気がする。しかし、眺めているだけではあくまで「できる気がする」だけであって、実際に応用したり試したりしないと、本当には力はつかない。
本書は、解くべき問題を見つけ、その答えを出すために市場環境を捉え直し、創造的なアイデアをを生み出し、実行につなげていく、という構成になっています。このもくじ構成から私が感じ取ったのは「頭でっかちにならず、具体的に、手を動かして欲しい」という著者の願いでした。
おすすめポイント② 各章冒頭のビジュアルマップが秀逸
それぞれの章で、平均すると約10個のフレームワークが紹介されています。初学者がこれらをパラパラと眺めると、つながり関係や使う順番がイメージしづらく感じることもあります。これは本書の問題というよりは、フレームワーク解説書の宿命です。フレームワークとは、そもそもが問題をロジカルに分解するものなので、どうしてもぶつ切りの印象になります。
そこで本書では、各章の冒頭にビジュアル、イラストつきで、それぞれのフレームワーク同士の関係性や使う手順を解説しています。これが、ひとつひとつのテクニックを有効に使うためのガイドになっていて、なるほど!という親切設計です。
商品企画担当になったら、とりあえずはこの順番通りで考えてみる、やってみる、ということをすれば、かならず気づきや学びが得られる。そんな作りになっています。
おすすめポイント③ おすすめAIプロンプトに「なるほど!」
今回、第2版へのバージョンアップにあたって、AI対応が大きくうたわれていて、実際どんなふうに対応させたのだろう?というところは、とても興味深く思っておりました。
紙面の制約から、情報として大幅に足すこともできないだろうし、本当に事細かに解説しはじめたら、前のバージョンとかなり違った本になってしまうだろうし・・・と。また、AI活用は、敷居が低く見えて、実はとても難しいものです。使う人の知識経験、あるいは使う状況、使う際の言葉の選び方など、様々な要因によって、大きくパフォーマンスも効果も変わります。
加えて、昨今、コンサルタントの多くが「AIに代替されるのでは」という不安を語っていたりもします。AI活用のいい方法にみんなが気づいて、みんながAIに頼るようになったら、書籍やコンサルタントへの需要そのものが減ってしまわないか、という気もします。
それらの問題をどうとらえ、どうクリアするのか?
いち著者としてもっとも強い興味を持っていたのが、この点でした。
結果、どのような内容になっていたのかを記してしまうと、ネタバレになってしまうので自粛しますが、「なるほど!」と、唸らされました。確かにこの使い方は、良いですね。読者にとって有益だというだけではなく、AIと本、AIと人間のあり方を良い形にソフトランディングさせていく方向だと感じました。
あらゆる意味において、この第二版としてのAI対応は、実に美しい、これしかありますまい!というバージョンアップです。ぜひ、お手にとって目撃してください。
拙著「プロジェクトフレームワーク図鑑」との違い
「ビジネスフレームワーク図鑑」と「プロジェクトフレームワーク図鑑」。
このふたつのタイトルを並べると、一瞬、混乱しそうになります。似たような話が載っているのではないか?どちらか片方だけで十分なのではないか?と。
個人的には、どちらも読んで、その重なる部分や相違している部分を味わっていただけたら嬉しいなと思っています。

違いがどこにあるか
そもそもの前提として、基本的な性格の違いがあります。
ビジネスフレームワーク図鑑
→すでに成立している事業、ある程度マーケット取れている製品サービス改善や成長に主眼がある
→企業の経営企画や事業企画、マーケティングコンサルタントに向いている
プロジェクトフレームワーク図鑑
→まだこの世に存在しないものを、これから生み出す活動に軸足を置いている
→受託開発や改善変革プロジェクトに従事するコンサルタントに向いている
一見すると、同じようなものにみえて、以上のように、その中で語られているものは、かなり違います。
もちろん、共通性もあります。もちろん、フレームワークを用いて語っていくというスタンスそのものが、当然ながら共通しているわけですが、両方の書籍に共通して紹介されているものもいくつかあります。
ただし、その順番や紹介の切り口は、結構違う。なんで違うのか?ということに着目していただけると、ビジネス思考能力のレベルアップのヒントが見つかるように思います。
ビジネスとプロジェクトの相互補完性
一般的に、会社や事業(ビジネス)は、永続させることを目的とします。永続させるために、新商品開発や既存事業の改善が企画され、実行されます。ビジネスのなかに、それをより良くするものとして、プロジェクトがある。それが基本的な関係性です。
一方同時に、近年は一億総プロジェクトの時代です。ルーチンワークは日々ますます自動化されています。日々のルーチンをただ繰り返しこなしているだけでは、環境の変化に飲み込まれ、競合の進歩に置いていかれてしまうかもしれない。活き活きとしたプロジェクトが、その存在価値を尖らせて、既存事業に刺激を与えることの重要性が、日々、増しています。
もっといえば、すでに存在している事業や製品、サービスも、それが生まれたときはゼロイチのプロジェクトだったのです。スケールアップに成功し、標準化され、ルーチンとして再現される構造が生じたからこそ、ビジネスは事業組織として存在しています。それをさらに改善させ、グロースさせていくのもまた、プロジェクトです。
「生み出して、安定させる」。「問題を発見し、伸ばす」。相互往還のガイドブックとして、この二冊を活用していただけると嬉しく思います。
まとめ
この記事では、ビジネスフレームワーク図鑑[第2版]のおすすめポイントについて、紹介をさせていただきました。そのなかで、僭越ながら拙著「プロジェクトフレームワーク図鑑」との対比のなかで、これからの時代における有用性や活用のヒントについても、述べさせていただきました。
AI時代は、知識労働の価値が低減されるとよく言われていますが、筆者の実感としては、その逆だと日々感じています。情報技術が進歩すればするほど、人間にはより抽象度の高い次元思考能力が求められます。
「ビジネス」の構造を見る力。
そして、問題を解決するために、そのプロセスを段取りよく整理し推進していく力。
このふたつの力を伸ばすためには、学び、考え、動いて確かめ、再び学んでやり直すという過程をとおして、自らの頭を耕し、心と身体を鍛えていく必要があります。その道しるべとして、ぜひ「フレームワーク図鑑シリーズ」をお役立ていただけると幸いです。
この記事の著者

プロジェクト進行支援家
後藤洋平
1982年生まれ、東京大学工学部システム創成学科卒。
製造業DX・人材ビジネス・IT開発・新規事業などの経験から、プロジェクト活動における「未知」という難しさを痛感。解決策を模索するなかで、学生時代に学んだ設計学・サービス工学のプロジェクト活動への応用を着想した「プ譜(プロジェクト譜)」は、進行設計を計画書ではなく「譜面」として表現することで、管理に寄りすぎず、柔らかな進め方ができる手法として、静かながらも長年の支持を得ている。
組織マネージャ、ITプロマネ、二児の父という三足のわらじが履ききれなくなって、2019年5月に独立。企業研修や実務支援に取り組むなかで、どの業界、企業、人にも共通する悩みがあると理解し、なにか一助になりたいと思いながらも試行錯誤を続けている。近年はプ譜を用いた壁打ちセッションを試行中。
著書
・予定通り進まないプロジェクトの進め方(宣伝会議)
・見通し不安なプロジェクトの切り拓き方(宣伝会議)
・紙1枚に書くだけでうまくいく プロジェクト進行の技術が身につく本(翔泳社)
・“プロジェクト会議”成功の技法 チームづくりから意思疎通・ファシリテーション・トラブル解決まで(翔泳社)
・決まるプレゼン・会議の組み立て 意思決定のための「場」の演出論(ビジネス教育出版社)

4年ぶりに、新刊が発売!
著者の後藤がこれまでさまざまな企業のプロジェクト支援や研修の現場で培ってきた経験をもとに、「実際に使えるフレームワーク」を体系的にまとめた一冊です。約20年をかけて壁にぶつかり、悩み、突破してはまたぶつかり、ということをやってきた全ての戦訓と気付きを濃縮還元し、「使えるところだけ」をテキストにしました。

翔泳社 書籍ページへのリンク
https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798197159
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