ご挨拶

情報技術の日進月歩により、「一億総プロジェクト社会」が到来しています。 21世紀は、これまで世界が推し進めてきた近代化の「負の遺産」をいかにして総括し、解決するかという大きなテーマとともに幕を開けました。

情報技術の発達は、この問題において大きな期待を寄せられています。 しかし、問題を生み出すのも、引き受けるのも、そのどちらもが「人」である以上、それだけによって解決できる、というわけにはいきません。 むしろ、様々な新たな波に対応するための摩擦に、疲弊し希望を見失いそうになることもしばしばです。

技術が進化すればするほど、「いかに物事を動かすか」という問題は、 「いかに人を動かすか」ということに近づいていきます。 プロジェクト工学の提唱者である後藤は、ものごとが思い通りにならない苦しみを取り除き、創造する楽しみ、貢献する喜びを生み出すあり方を発見し、世に具現化するために設立しました。

プロジェクト工学のコンセプトが産声をあげたのは、2017年のdocomoイノベーションビレッジでのワークショップでした。無名の登壇者によるイベントとしては異例の超満員集客を実現し、その後すぐさま書籍化企画が実現、その後も版を重ねさせていただいております。その後も新刊の執筆オファーを継続的にいただくなど、社会からの期待が高まっていることを感じております。
進化しつづけるプロジェクト工学の世界に、どうぞご期待ください。

代表者概要

代表取締役 後藤洋平
プロジェクト進行支援家。1982年生まれ、2006年東京大学工学部システム創成学科卒。インクス、フューチャーデザインラボ、ポーターズを経てゴトーラボを設立、代表に就任。ものづくり、新規事業開発、組織開発、デジタル開発等、横断的な経験をもとに、何を・どこまで・どうやって実現するかが定めづらい、未知なる取り組みの進行手法を実践的に科学する「プロジェクト工学」の構築に取り組んでいる。

○書籍
・予定通り進まないプロジェクトの進め方(宣伝会議、共著)
・見通し不安なプロジェクトの切り拓き方(宣伝会議、共著)
・紙1枚に書くだけでうまくいく プロジェクト進行の技術が身につく本(翔泳社、共著)
・“プロジェクト会議”成功の技法 チームづくりから意思疎通・ファシリテーション・トラブル解決まで(翔泳社、単著)
・決まるプレゼン・会議の組み立て 意思決定のための「場」の演出論(ビジネス教育出版社、単著)

ゴトーラボのスピリット

我々の社会の生きづらさを、もう少し、どうにかできないか?

後藤が独立し、当社を設立することになったそもそものきっかけは、上場を目指すITベンチャー企業に所属しながら、クライアントワークと社内マネジメント、子育て、地域活動といったものを並行してやっていくなかで、心身の不調に直面したことでした。
サラリーマンとしての生活に限界を迎え、さしたる展望もないままに2019年に独立して以来、ひとり社長スタイルで、プロジェクト支援や研修等の機会をいただきながら、少しずつ仕事をさせていただいてきました。

5年間の活動を経て、気づけば50社、2000名以上の皆様に、プロジェクトの進め方に関する研修やワークショップ等を提供してきました。
数多くの方々と触れ合う中でわかってきたのは、あらゆる業種、あらゆる規模、あらゆる職種において、つまり、IT開発やデジタル導入といった狭い意味でのプロジェクトにとどまらない、あらゆる「企業の未知なる活動」において、不毛感や疲労感が広がっている、ということでした。

プロジェクトといえば、とかく「プロジェクト管理」の話が主題的に展開されがちです。

そのキーワードから「やらせる」「やらされる」というイメージを連想する方も多いかもしれません。昨今、「事業変革や組織変革には、DX人材が必要だ、そのなかの主要なスキルとして、プロマネスキルが重要だ」といった言われ方がされることもよくあります。ウォーターフォール型のプロジェクトマネジメントはもう古い、これからはアジャイルだ、プロダクトマネジメントだ、という言い方もされたりします。(いやいやすでにアジャイルは死んだ、なんて意見も見かけたりします)

私も、ある程度はそうした意見に賛成しますし、実際のところ、そうした文脈に基づいて研修や支援のと依頼をいただくことも多いのですが、そうした次元で語ってしまうと、本当に大事ななにかを見落としてしまうのではないか?という問題意識を常々、抱えてきたのでした。
ウォータフォールでも、アジャイルでもリーンでもエフェクチュエーションでも、なんでもよいのですが、そのような「型」や「セオリー」が提供する安心感に安住してしまっては、真の意味における未知に満ちた、プロジェクト状況の本当の醍醐味を、取り逃がしてしまうのではないか、と。

もちろん、型や概念化を抜きにしてしまっては、そもそも「認識」すら不可能であるわけですが。
本当に大事なものは、その「型」から「こぼれようとする」その運動の瞬間にこそ、あるのではないか。

人と人が、活き活きと関わり合いながら、新たな価値を生み出すために、本当に大事なものとは。

本当は、プロジェクト活動とは、未知なる価値を生み出す、とても心の踊る、ワクワクする体験であるはずなのです。しかし、現実を見渡すと、「プロジェクト」の外向けの成功譚や美談・ノウハウがメディアを賑わせる一方で、実際の現場には「やらされ感」や「プレッシャー」ばかりで「嫌な仕事を回し合うババ抜きゲーム」ばかりが展開されています。
いわゆる「プロマネ」や組織開発的手法、あるいは各種のデザインパターンやフレームワーク、ソフトウェア等が適用されることで、そうした問題が部分的に解決されることもありますが、問題の根治にはなりません。

本当に大事なのは、その奥にある、心の躍動です。
未知に向き合うための、勇気です。

それらがなければ、どんなに素晴らしいスキルを持つメンバーや多額の資金を集め、どんなに優れたフレームワークやツールを導入しても、価値は生まれません。

人間に本来備わっている意欲と善意のために。

プロジェクトという取り組みが、本当に良い形で成就するためには「知識」「お金」「スキル」「時間」といった、「リソース」が潤沢にある必要は、まったくない。「管理」ですべてが解決できるわけでもない。「心理的安全性」や「リーン」「アジャイル」「AI」「DX」といった流行語を、闇雲に追いかける必要も、ない。

本当に必要なのは、意思疎通や企画構想・推進の阻害要因を取り除くこと。
それにより、人間に本来備わっている意欲や善意を引き出し、後押しすること。
ただ、それだけで、よい。それだけが、よい。

数多くの経験と研鑽を経て、この考えは確信となりつつあります。

良いプロジェクトは、タスク管理でなく、人間の意欲から始まる。
それが、私の活動の原点であり、悲願です。

イチオシ企画

「Project Desing Camp」
数々の研修を行ってきたコンテンツを整理、体系化し、ニーズに応じてオンデマンドでご受講いただきやすい形にしました!
プログラム紹介ページはこちら

「プ譜エディタ」
プ譜をウェブサイトやウェブアプリケーションに楽々埋め込みできる、オープンソースモジュールを提供開始しました!
お知らせページはこちら

「プロジェクト工学フォーラム」
Scrapboxで、「思想のオープンソース化」に取り組んでいます。プロジェクトの固い話も、深い話も、柔らかい話も満載。
ページはこちら

会社概要

社名
 株式会社 ゴトーラボ

設立
 2019年5月10日

事業内容
(1)教育・研修事業
(2)プロジェクト進行支援
(3)SaaS事業
(4)基礎研究

代表者
 代表取締役 後藤 洋平

資本金
 200万円

所在地 東京都文京区本駒込3-5-7-801
電話  03-6882-2352
Mail  info@gotolab.co.jp

Special Thanks

ロゴ制作 ヨコシマ instagram