Case1 メンタルダウンからの独立(リアルケース)

この記事について

Case1(リアルケース)
メンタルダウンからの独立、果たしてうまくいくか?

 プ譜のワイガヤ研究会、第一回は、ずばり筆者の「独立」体験リアルケースを題材とします。

 自著『紙1枚に書くだけでうまくいく プロジェクト進行の技術が身につく本』やブログ等でも紹介しておりますが、後藤は2006年に大学卒業後新卒入社後、三社の経験を経たのちに、体調を崩してしまい、会社員生活を撤退して、ゴトーラボを作りました。
 会社遍歴はものづくり系ベンチャー企業 → 新規事業開発コンサルティング会社 → ITサービスベンダと、わりと脈絡のないキャリアでした。

 もともと、ベンチャー、スタートアップ、新規事業、起業、といったものには憧れが強かったのですが、恐怖感も強くてなかなか踏み切れなかったのを、体調不良を理由に、かなり消極的な形で実行した、という流れでした。ある程度は社会の仕組みや常識も理解した人間ではある一方で、東京都内に住宅ローンを抱え、売上や顧客のあてもなく、小さな子どもも育てながら・・・という、なかなかハードな状況ではありました。

 当時の独立ビジョンが、こちらです。

 当時の感覚としては、まぁ、とりあえずは起業なのだから、株式会社を作るのかなと、思っていました。ただ、フリーランスで青色申告をしてもいいし、合同会社など、コストの低い設立方法もあります。
 どうしようかなと思っていたときに、お付き合いのあった税理士の先生と話をしてみたら、やろうとしている仕事はやっぱり相手からの信用力が大事になる、株式会社の一択に決まってる、と叱られたので、株式会社にしました。

 中間目的や施策を見ると、まともなちゃんとした会社を作ろうとしていた当時の雰囲気がよく残っていると思います。このあたりは、会社員生活をするなかで感じていた疑問や悩みの裏返しでした。いろんな会社を経験するなかで、意外と会社って「仕組み」があるようでないというか、あいまいな部分が多いと思っていたのでした。
 「どうせやるなら、ちゃんと仕組みが回っている、ちゃんとした会社にしたい」という感じでした。

 さて、この独立起業プロジェクト、うまくいくでしょうか・・・?

 もちろん、すでに結果が出ていますし、それは著書にも掲載してありますが、まずはAIレビューを受けてみたいと思います。

ずばり、AIレビューが判定した成功確率は・・・

 ずばり、成功確率は「17.5%」と判定されました!

 ちなみに、プロジェクトエントロピーは「5.266」 これは、数値的には「あんまり深く考えていない」という数字です。

 あんまり深く考えていなくて、客観的にみたときに、成功確率も低い・・・とはいえ、各施策の評価を見ると、わりと客観的に評価をしてくれている感じがあります。

例)
・ひたすらプレゼン資料・提案資料をつくりまくる
 → 体調と時間制約で実行が難しい:60%
・行動量とCVRが計測できるようにする
 → 行動量とCVR計測はツール導入で容易、実装成功率高:85%

 ちなみに、単純にそれぞれの施策の成功確率を推定するだけではなく、各施策がどの中間目的にどの程度寄与するか、そして施策が全部うまくいかないとだめなのか、少なくともひとつの施策がうまくいけば達成できるのかなど、様々な場合分けを考慮したうえで、最終的な成功確率が計算されています。

レビューコメントの全文は、以下のリンクでお読みいただけます!
https://report.kickpufu.com/reports/a172a0e6-bbab-47cd-9a04-647dc3f0e909/VfKfhPBZJf.html

 ちなみに、この記事を書くなかで、ある方にこの第一局面を見ていただいて、AI判定結果をお見せせずに、直感で成功確率を推定していただいたら「10%ぐらいかな・・・」とのコメントをいただきました。
 いまでこそ、当事者の自分も、同じ感覚で振り返ることができますが、当時は大真面目で考えていたことだったので、なんだかちょっと恥ずかしいような、複雑な気持ちがしました。

実際はどうだったか

 現実に起きたこととしては、以下の第2局面の通りです。赤い吹き出しは「うまくいかなかったこと」を、青い吹き出しは「うまくいったこと」をあらわしています。

 AIレビューの予言が、当たっている感じがします。

初期の試行結果を踏まえたうえでの再立案

 ちなみに、以上の結果を踏まえて再度、起業ビジョンを立て直したのが以下のプ譜です。

 このプランは、自分としてはかなりフィットして、結果も良好となり、このあと同じ方針で3期連続の増収増益を達成したのでした。
 おそらく、数字を出すとそれなりに高いスコアになるのかと思っていたのですが、実際にレポートを出してみると成功確率は低めで、このケースは、実感とぴったり同じとはいきませんでした。

 なぜ、低めに出たのかというと、少し細かい説明になってしまいますが、以下のふたつの要素が厳し目に評価されていました。

●施策が中間目的に寄与するかどうかの評価
・各施策の寄与が複数の中間目的に及んでいない

●ひとつの中間目的に対して施策がどのように寄与するかの評価
・どれかひとつの施策が功を奏すれば成功するのではなく、全施策が成功しないと、達成されない、という評価
(&条件)

 今回の評価とは逆のパターン、つまり「ひとつの施策が複数の中間目的に寄与する」「全部の施策が成功しなくても、少なくともひとつの施策がうまくいけば、中間目的が達成される」という評価になると、最終的な成功確率の評価値は高くなります。
 当事者の直感としては、そのようなプロジェクト設計になっていると思っていたのですが、AI判定は逆となりました。これは、どちらが正しいのか、少し検討の余地がありそうです。

レビューコメントの全文は、以下のリンクでお読みいただけます!
https://report.kickpufu.com/reports/a172a0e6-bbab-47cd-9a04-647dc3f0e909/VfKfhPBZJf.html

考察とまとめ

 第一局面の判定結果は、実に言いえて妙な数字でした。
 確かに、ほとんどの中間目的が未達成でした。にも関わらず、設定した勝利条件はなんだかんだで達成した、というのが、実際の結果でした。こうして結果を見てみると、17.5%という数字は、実に絶妙なものだという感じがします。

 当時、このレビュー機能があったらどうしたかな?と、思います。
 「やっぱり、やめた」とするのか、それとも「成功確率の高まるプランにブラッシュアップしよう」と思ったか?
 もしかしたら、レビューのことは一旦忘れて、やりたいようにやったかもしれない。結果も行動も、大きくは変わらなかったかもしれない・・・

 第三局面について総括するならば、成功したのはかなりラッキーなことで、自分の意思ではコントロールできない、外部環境が追い風になってくれたということかもしれません。一方で、人間とAIでの評価基準の違いもあるかもしれません。このあたりは、サービス運営者としては、引き続きの継続的な検証をしていきたいと考えています。
 それとは別に、確かなことも感じます。それは、思っていた数字とは違うを出されると、「なぜだろう?」「どこを改善するとよいのか?」という、思考が、動き始めまる、ということです。

 数字が高い、低いも、それなりに大事ですが、そこだけに一喜一憂せずに、なぜ、その評価になったのか、本質的に成功確率を高めるために、より思考を掘り下げる、それもまたとても重要である、と気づかせてくれる、そんな検証結果となりました。

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セッションの概要

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「プ譜を使った純粋壁打ち」

なぜ「解決策ありきでない」のか

 突然の私事で恐縮ですが、40歳になる手前あたりから、「軽微なんだけど、持続すると辛い体調不良」(耳鳴りが気になる、とか、なんだかちょっと眠りづらい、など)をちょこちょこと新規獲得してきました。

 その度に、結構あわあわしながら対処してきたのですが、駆け込み先は、標準治療だったり、ときに保健外の漢方だったり整体だったり。最初に駆け込んだ先で一発で良くなることは少なくて、色々と試していくなかで、解決してきました。
 根本原因に辿り着くと、だいたいは冷えだったり、姿勢だったりして、薬で治すよりは、生活習慣の方が大事、というオチとなることがほとんどでした。
(たとえば、急に舌の調子が悪くなって、その原因が冷えで、最初は高い漢方で治していたけど、最終的に、夜寝るときに、首にタオルを巻いたら良かっただけだったとわかった・・・みたいな)

 不調のときに、初手で根本原因がわかったら良かったのになぁと思うのですが、これがなかなか、わからないものです。
 あれこれ試すなかで、あ、これだったんだ、とわかる展開が多いものです。

 経営課題や業務課題も、プロジェクト課題も、実は同じなのだと思っています。
 解決策を探すより、原因を探すのが、鉄則。とはいえしかし、分析には常に限界がある。分析には常に時間もコストもかかるし、全部が全部は、わからない。色々と試してみて、良くなって初めて、ここだったのか、と、わかる。

 例えば、医療でも、内科、外科、心療内科、漢方、リハビリ、耳鼻科、整体とか、そのように分岐しない形での、純粋診療が、あり得たりはしないだろうか?と思うことがあります。
 投薬にしろ施術にしろ、あるいはカウンセリングその他も含め、なにかしらの手段がその事業の仕組みに組み込まれていると、どうしても、手段ありきの診断となってしまいます。思い切って、治療はしない、診療だけのサービスがあっても良さそうに思うことがあります。
 特に、日常で困っている不定愁訴やストレス疾患、それこそ不眠だとか、耳鳴り、手の痺れ、とか…色々回ったけど、よくわからない、というやつ。人間ドックをいくら受けても、腰痛の治し方はわからない。

 こういう話は、個人の健康も、ビジネスやプロジェクト上の問題も、同じだと思っています。

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体験者の声をご紹介

・始める前は、考えがまとまっていなかったけど、言語化してくれて、方向性が見えた!
(通信系ベンチャー企業勤務 相談テーマは「ライフワークを見つける」)

・プロジェクトのキックオフのイメージが持てた
(情報システム部門 リーダー 相談テーマは「社内改善プロジェクトをもっとスムーズに進めたい」)

・プ譜は面白い。プロジェクト立ち上げ時の、チームビルディングにも使えそう!
(大学教員 相談テーマは「学生のプロジェクト活動支援」)

・話を聞いてくれて、ありがとうございました。シンプルに、楽しかった!(*^^*)
(フリーランス プロフェッショナルPM 相談テーマは「プロジェクト思考の深堀り」)

セッションの様子の例を、こちらの記事でもご紹介中!

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この記事の著者

後藤洋平,ポートレート

プロジェクト進行支援家 後藤洋平

ものづくり、新規事業開発、組織開発、デジタル開発等、横断的な経験をもとに、何を・どこまで・どうやって実現するかが定めづらい、未知なる取り組みの進行手法を考える「プロジェクト工学」の構築に取り組んでいます。

世の中のプロジェクトがもっと幸せなものであるようにと思って、日々、プロジェクト立て直しや育成プロセス改善など、試行錯誤しながら、活動しています。

mail: info@gotolab.co.jp
Facebook https://www.facebook.com/gotoYohei
LinkedIn https://www.linkedin.com/in/%E6%B4%8B%E5%B9%B3-%E5%BE%8C%E8%97%A4-2159a925b/

著書

・予定通り進まないプロジェクトの進め方(宣伝会議)
・紙1枚に書くだけでうまくいく プロジェクト進行の技術が身につく本(翔泳社)
・“プロジェクト会議”成功の技法 チームづくりから意思疎通・ファシリテーション・トラブル解決まで(翔泳社) 等

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