
この記事について
企業でプロジェクトマネジメント力を高めるために、
PM研修の導入を検討するケースは増えています。
しかし実際には
●どの研修会社を選べばよいかわからない
●研修を実施しても効果が出ない
●実務で活用できる研修を探している
といった悩みを持つ方も多いのではないでしょうか?
PM研修を探している企業担当者の方の多くは
「PM研修の会社が多すぎて選べない」
「研修をやっても効果が出ない」
「そもそも、プロジェクトマネジメントについてよく知らない、イメージできない」
などの課題を抱えています。
\この記事では、プロジェクトマネジメント人材育成のための、PM研修の種類と特徴、選び方を解説します!/
もくじ
1 企業向けPM研修の主な種類
2 PM研修を選ぶときのポイント
3 PM研修サービス比較
4 どんな企業にどの研修が向いているか
5 各研修タイプ別に、メリット・デメリットを比較!
6 よくある質問
7 まとめ
企業向けPM研修の主な種類
PM研修には、おもに3つのタイプがあります。
「知識習得型」「ワークショップ型」「継続伴走型」です。
それぞれの特徴とオススメの場合をご紹介します。
① 知識習得型研修
もっとも代表的でわかりやすいのはプロジェクトマネジメントに関する「知識」を教える研修です。
計画立案やタスク分解、進捗管理などの「理論」を学びます。
プロジェクトマネジメント協会(PMI)が発行している、
PMBOK(ピンボック)と呼ばれる知識体系をもとに実施されることが多いです。
集合・スクール形式や動画提供が主な手段となります。
こんな場合にオススメ
●大規模情報システム開発に携わる場合に必要な専門知識を身につけさせたい
●我流ではなくオーソドックスな理論体系を学ばせたい
●専門資格を取らせたい
② ワークショップ型
次のタイプは、ワークショップ型の研修です。
「理論」をベースとしたワークシートを用いて、実務を題材にあてはめ、応用します。
比較的やわらかいテイストで、敷居が低くワイワイガヤガヤとやるものから、
かなり専門的で高度な内容をケーススタディするものまで、幅広くあります。
大きく分けると、対面形式、オンライン形式の2種類があります。
こんな場合にオススメ
●実際の目の前の業務に対して、学びを直接活かしてほしい
●まずは学びへのきっかけを提供したい
●PMへの苦手意識、ハードルを緩和したい
③ 継続伴走型
最後のタイプは、実務伴走支援型の研修です。
一回スポットで開催して終わり、ということではなく、
2~3ヶ月単位、あるいは半年以上など、ある程度の期間を決めて継続的に実施します。
各回の所要時間を90分や120分など、短い時間に設定できるので、業務への負荷が軽くなります。
また継続的な関わりを持つため、受講者と講師の双方向的なコミュニケーションができます。
こんな場合にオススメ
●実際に、受講者の実務で直面している問題や課題感に、寄り添って欲しい
●ただやって終わり、ではなく、明確な手応えや結果を求めている
●機運を醸成し、組織全体のムードをよくしたい

PM研修を選ぶときのポイント
PM研修を選ぶポイントは、2つあります。
① 実務との連動
大前提として、実務との連動性は必須です。
もし、受講者が業務で大規模プロジェクトに携わっていないのに、
高度な理論を教えたら、絶対にその結果は「意味ない・・・」となります。
「社内改善プロジェクトのリーダーシップを高めたい」
「新規事業のためのプロマネ能力を向上させたい」
「Web開発ディレクターに進行管理の力をつけさせたい」
など、業務特性やプロジェクトの状況、受講者の傾向にフィットしたコンテンツを選びましょう。
② カスタマイズ性
次に重要なのがカスタマイズ性です。
万人向けの「一般論としてのプロジェクトマネジメント」は、誰にも刺さりません。
なぜなら、あらゆるプロジェクトの現場には個性があり、
その場で起きている悩みは、絶対に、一般論では解決しないからです。
受講者の特性や現場の状況にあわせた調整をいれられるベンダを選びましょう。
PM研修サービス比較
| サービスタイプ | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 大手総合研修ベンダの PM系コンテンツ | オーソドックスな内容の一日研修 | 大企業における企画職、総合職への基礎知識インプット |
| 情報システム子会社系の 研修ベンダ | 体系的カリキュラム PMBOKベースの高度な内容 | SIerなど、大規模で複雑な案件への対応が必要な場合 |
| 研修動画サービス | 網羅的カリキュラム 初級から上級まで幅広く取り扱い | 手が回らなくて細かく手配ができない場合 |
| ITエンジニア向け研修ベンダの PM系コンテンツ | エンジニアリングの現場に特化 | プログラミング研修との併用 マネジメントに興味のあるエンジニア向け |
| プロジェクトマネジメント特化の 専門ベンダ(中規模) | 5~10名程度の登録講師 整備された研修メニュー | 数多くの受講者に対する幅広い教育機会の提供 |
| PM特化の専門ベンダ(小規模) または個人 | エッジの立った先端コンテンツ 柔軟なカスタマイズ性 | 知識も、実務応用も、どちらも両立させたい 自社の悩みに合わせた内容を探している |
どんな企業にどの研修が向いているか
例① 受託開発型のプロジェクト業務が会社の主な事業である場合(SIerなど)
以下のサービスがお勧めです。
●情報システム子会社系の研修ベンダ
●ITエンジニア向け研修ベンダのPM系コンテンツ
●研修動画サービス
(理由)
学びの必要性が現場側に存在しており、受講者の必要意識や理解力も備わっていて、またコンテンツもフィットしている。
例② 新規事業のテコ入れがしたい
以下のサービスがお勧めです。
●プロジェクトマネジメント特化の専門ベンダ(中規模)
●プロジェクトマネジメント特化の専門ベンダ(小規模、または個人)
(理由)
受託のためのPM論ではなく、不確実性の高い環境下での思考法、行動原理を学ぶ必要があるため。
例③ IT/Web制作会社
以下のサービスがお勧めです。
●ITエンジニア向け研修ベンダのPM系コンテンツ
●プロジェクトマネジメント特化の専門ベンダ(中規模)
●プロジェクトマネジメント特化の専門ベンダ(小規模、または個人)
(理由)
学びのハードルが高すぎず、また業務にある程度フィットするコンテンツ。
例⑤ 特定の業務や職種に限らず、社員全体の仕事力としてのPM力向上を図りたい
以下のサービスがお勧めです。
●プロジェクトマネジメント特化の専門ベンダ(小規模、または個人)
※カスタマイズ対応ができる場合は、プロジェクトマネジメント特化の専門ベンダ(中規模)も検討可
(理由)
中規模以上のベンダのパッケージ的なPM研修を活用すると、メッセージ性が弱くなり、学びの動機を刺激できないため。
例⑥ 特定のDXプロジェクトなどの業務状況改善を重視
以下のサービスがお勧めです。
●プロジェクトマネジメント特化の専門ベンダ(小規模、または個人)
(理由)
業務現場の特性にあわせたカスタマイズが必須であり、講師自身のコミットメントも必要。
各サービス別に、メリット・デメリットを比較!
| サービスタイプ | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 大手総合研修ベンダの PM系コンテンツ | ベーシックな内容が 網羅されている | 実務定着が弱い |
| 情報システム子会社系の 研修ベンダ | 高度な内容が 詳しく解説される | 受講者によっては 現場応用が難しい |
| 研修動画サービス | いつでも気軽に 勉強できる | 受講者自身の意欲に 学びの質が左右される |
| ITエンジニア向け研修ベンダの PM系コンテンツ | IT業界の実態に 即した内容 | IT受託以外の業務には ミスマッチ |
| プロジェクトマネジメント特化の 専門ベンダ(中規模) | 企画業務全般に合うように 調整されている | 汎用的な一般論のため 個別の課題に刺さりにくい |
| PM特化の専門ベンダ(小規模) または個人 | 明確でシャープな メッセージを届けられる | 自社のニーズとマッチするか 事前に確認しにくい |
よくある質問
Q1. PM研修の費用の相場って?
大手PM研修ベンダの場合、20~30人程度の受講者に対して、1日研修を実施する前提で、60~100万円程度が通常です。
中規模ベンダの場合、その7掛け、8掛けぐらいの費用感で実施できるベンダもあります。
小規模ベンダに直接契約をする場合は、中間マージンや管理費用がかからないため30~50%程度の費用感になります。
Q2. 企画から実施まで、どのぐらいの時間がかかる?
ベンダの調査から選定、発注、実施まで、だいたい2ヶ月から3ヶ月ぐらいかかるのが通常です。
STEP① ベンダ調査と問い合わせ ・・・早くて数日、長いと2週間程度
STEP② 詳細企画、費用概算見積 ・・・1~2週間程度
STEP③ 企画決定、社内承認 ・・・2~4週間程度
STEP④ 受講者選定、日程調整 ・・・2~4週間程度
Q3. どうやって効果検証する?
プロジェクトマネジメントはプロセスワークであり、明確な数字や結果で効果検証をするのは、基本的に、そもそもかなり難しいです。
基本的にはアンケートで満足度、理解度を確認する形になりますが、研修当日にオブザーブして雰囲気を感じておき、その後、定期的に現場の方とコミュニケーションを取りながら、どのような局面で、どんな内容が効いたかを確認するのが一番確実です。
前提として、事前に改善したい点や期待する効果はなにかを、現場責任者、経営陣とすり合わせしておくのもおすすめです。この点がブレたままだと、研修内容もあいまいになりますし、効果も実証しづらくなります。
Q4. おすすめのアンケート項目は?
特別な質問項目は不要です。理解度、満足度を5段階で取るのと、コメントがあれば自由記述を促します。
自由記述項目としておすすめなのは「講師への質問」です。
質問の内容とレベル、クオリティを見れば、どの程度理解され、どの程度業務改善効果がありそうか、一目瞭然でわかります。
Q5. 社内で新規研修企画を通すコツは?
そもそも研修というもの自体が、費用対効果を示しにくいものですが、一般的な研修以上に、PM研修は費用対効果を示すのが難しいため、その点を注意する必要があります。
以下の点をA4サイズ1枚程度の紙に整理し、意思決定に関わる利害関係者に見せ、フィードバックを得ながらブラッシュアップすることをおすすめします。
| 目的 (そもそも、なぜPM研修が必要か?) | ・業務現場で、起きている問題と、そこから発生している直接的損失の算出 ・間接的に発生している機会損失の見積 ・従業員ロイヤリティ低下や離職率の観点から検討 ・顧客の満足度、継続率にPM能力がどのように寄与するかを検討 |
| 期待効果 (本当に意味はあるのか?) | ・実施し、成功した場合の想定効果(定量的評価が難しければ、定性でも可) ・他社事例の調査、紹介 ・問題を放置しつづけた場合に自社や自組織が抱えるリスク |
| 解決手段の候補 (本当にPM研修が手段として最善か?) | ・社内のOJTだけでPM教育をすることの良し悪し、限界を検討 ・自社のビジネスモデルのなか、社員のPMスキルの位置づけ、重要性を確認 ・「学び」を得る機会が他にあるかどうかを検討 |
| 学びのコンセプトを仮説的に立案 | 例) ・仕事基礎力アップのために、まずはPMとはなんぞやを「体験」してみる! ・主体的な仕事への関わり方を、「プロマネ」を切り口に学ぶ ・資格取得を、コスパ・タイパ重視で進める ・AI時代に本当に必要な「人間力」をPMの視点で体得する! |
まとめ
PM研修にはさまざまなタイプがあります。
(参考)研修会社比較表
| 会社 | 研修タイプ | カスタマイズ | 特徴 | 対象者 |
|---|---|---|---|---|
| 大手総合研修会社 | 知識型 | 若干は可能だが 原則不可 | PMBOK中心 | 中級者 |
| 情シス子会社系研修 | 資格取得特化 | 原則不可 | PMBOK中心 | 上級者 |
| IT系教育サービス | 実践型も一部含む | 一部、応相談 | IT特化 | IT開発会社 |
| ゴトーラボ | 知識だけでなく 実践・伴走OK | 可能 | 企画業務の実践に 直接役立つ | 初級~上級者 |
目的や状況によって、適した研修は異なります。
・PM基礎教育
・中堅PM育成
・プロジェクト改善
など、自社の状況に合わせて選ぶことが重要です。
参考
PM研修の効果については、こちらの記事でも解説しています。
3つのお悩みカテゴリでわかる!PM、PL人材の層を厚くするための、打開のヒント
PM/PL人材の評価・育成の方法を徹底解説【テンプレートあり】
社員のプロジェクト進行スキルを、組織的に底上げしていくための処方箋
PM研修を検討している企業様の多くで、
・どの施策が有効かわからない
・自社のPM能力レベルが把握できない
というケースが非常によくお見かけします。
まずは現状のPM能力を把握することが、最初の一歩になります。

PM研修企画の
壁打ち相談、受付中!
プロジェクトマネジメント力の強化は
企業ごとに課題が異なります。
もしPM人材育成やプロジェクト推進力の改善を検討している場合は、
お気軽にご相談ください。
以下のスケジューラから、オンラインでのお打ち合わせ予約を直接取っていただくことも可能です。
https://calendar.app.google/RJgD3diS3Vi9XBo58
この記事の著者

プロジェクト進行支援家 後藤洋平
ものづくり、新規事業開発、組織開発、デジタル開発等、横断的な経験をもとに、何を・どこまで・どうやって実現するかが定めづらい、未知なる取り組みの進行手法を考える「プロジェクト工学」の構築に取り組んでいます。
プロジェクト能力開発やPM/PL人材不足問題の解決のために、日々、試行錯誤しながら、活動しています!
著書
・予定通り進まないプロジェクトの進め方(宣伝会議)
・紙1枚に書くだけでうまくいく プロジェクト進行の技術が身につく本(翔泳社)
・“プロジェクト会議”成功の技法 チームづくりから意思疎通・ファシリテーション・トラブル解決まで(翔泳社) 等
提供サービス実績
・現場リーダー層のプロジェクトマネジメント能力や業務課題の現状調査
・カスタマーサクセス、導入コンサルティングの組織、スキル要件整理、プロジェクト標準見直し
・PMO部門責任者の退任にともなう後任探し、引き継ぎのための業務棚卸し支援
・社員育成体系のリニューアルにともなう社内キーパーソンへのインタビュー、問題整理 等
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参考
ゴトーラボでは、プロジェクトの企画書や計画書、MTG資料や議事録から、プロジェクト組織や進行に関する深層課題を読み解き、今後、どのような対策を打つとよいかのヒントを差し上げる、というサービスを提供しています。
数多くの深層課題に触れてきたなかで、見えてきた知見もございます。特に、SI開発やDXプロジェクト、新規事業などを中心に多くのご相談をお受けしています。
サービス紹介ページはこちら→ https://www.gotolab.co.jp/pm-skill_assesment/

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