日報、週報は「図で描く」!中堅不足の問題をあっという間に解決するコロンブスの卵

あらゆる企業があえいでいる、「ミドル層が薄い、育たない問題」

マネジャーのマネジメント能力不足は、多くの企業で共通の悩みとなっています。ミドル育成は容易ではありませんし、時間もかかります。

「職場に覇気がなく、退職者が多い」「不公平感が強く、一体感が乏しい」「ピープル系の問題が頻発して、片付かない」「プロジェクトが炎上しがち」こうした問題を考えたとき、次に出てくる言葉は「うちはミドルマネジメントが弱いから」と、つい、口に出してしまうもの。

一昔前は、転職できるのは35歳まで、なんて言われていましたが、HR業界ではいまミドル人材募集は、むしろ非常に活況を呈しています。30代半ばから40代半ばの「団塊ジュニア」世代がターゲットです。正社員登用に限らず、スポットでプロジェクトを任せる「プロ人材」のマッチングも急増しています。

いわゆる「団塊ジュニア」世代は絶対数でいえば、200万人ほどのマーケットで、現在の20代と比較しても倍の規模があります。それでもなお、「層が薄い」ということになってしまうのは、いったいなぜなのでしょうか。


問題は「ミドルがいないこと」ではなく、「経営戦略を理解したうえで現場にコミットし、結果出す人材」不足

あらゆる問題解決は、正しい問題設定から始めなくてはいけません。

コブラ効果という言葉があります。大英帝国時代のこと、イギリス人知事がインドのある町で、コブラを減らすために「コブラ駆除し、届け出たら報酬を出す」という政策を実施したそうです。その結果起こったのは、なんと、「住人はコブラを養殖して届け出た、あわてて政策を撤回したら、解き放ってしまい、逆にコブラが増えてしまった」といいます。

このエピソードに範をとると、「ミドルマネジメントがうまくいかない」から「ミドル人材を育成する、招聘する」では、駄目なのではないか?という問いを立てることができるでしょう。

企業にとって必要なのは、「中間管理が上手な人材」ではなく、「現場で結果を出し、収益を上げる事業の当事者」です。

経営戦略と現場の現実は、常に対立関係にあります。戦略通りにやれば、楽々と現場で結果が出る、ということはありません。

現場とは、不確実性と矛盾の巣窟なのです。そのなかで、何を優先し、何をやらないのか。柔軟な発想と臨機応変な判断が求められる高度な仕事です。もちろん、だからこそ、経験豊かなミドル層が必要――――ということになってしまうのですが、ここでひとつ、発想の転換をご提案したいのです。


いっそのこと「ミドルが薄い前提ででき、かつ、すぐ効果があること」を!

それはいったいどういうことか?

近年の潮流としては、

  • モチベーション向上のためのマネジメント支援情報システム
  • パーソナリティ診断による配属先最適化
  • タレントマネジメントシステムによるパフォーマンス最大化

等のサービスが次々と開発され、注目をあびています。

もちろんそれらも有効な手段だと思いますが、私は、もっと簡単で、すぐに効果が出る方法をご提案したいと思います。

「最前線の若手のメンバーの目線をマネジメントレベルに引き上げる」ということです。

そんなことが簡単にできたら世話ない、不可能だ、と思われるかもしれません。

それはなぜかというと、目の前の仕事に忙殺されていて、経営方針や本来あるべき姿について意思疎通する時間が、ごくわずかしかないからです。月に一回の全社ミーティング、週に一回のチーム定例会、1on1、Slackや社内報等のツール、四半期ごとの評価面談、ミッション&バリューの制定、その社内キャンペーン・・・・など、色々なチャネルを活用されていることでしょう。

しかし、ほぼ間違いなく、経営サイドが伝えたいメッセージの99%は誤解されています。

「ほんとうに実現したいことは何なのか」という情報は、きわめて重層的であり、複雑です。
しかし、それを伝える手段は実に散文的であり、一貫性というものを持ちません。

人間は、自分に都合のいい情報だけを取捨選択し、自分に都合の良いように解釈して生きる生き物です。

一見、和気あいあいとしていい雰囲気の職場でも、その実のところは同床異夢であり、そのすれ違いは目に見えない非効率をもたらし、組織を蝕んでいます。

若手メンバーの日報、週報を「プロジェクト譜」を使って提出させるという発想

経営環境は時々刻々と変化します。そこで発する指示や意図も、次々と変わります。
そこで発生する最大の問題は、「要望」「要求」「要件」「仕様」「設計」の五つの階層の情報が入り乱れて、いま自分は何を優先し、行動すべきなのか、なにがなんだかわからなくなってしまうことです。

レポートライン上で上席にいる人間が発する言葉を軽んじる人は少ないものですが、ちょうどよく受け取り、察することができる人間はごくわずかです。

一見して同じ目標に向かっているように見えて、言葉に出てこない深層では、無意識のうちに「勝利条件」の認識がずれてしまう。そのずれが、施策のズレを生み出し、ときに正反対の方向をむいてるかのような感覚になります。

同じ目標にむかっているはずなのに、なぜかうまく意図が通じない。不和が解消しない。

それは身体にたとえるならば、「凝り」のような状態です。気持ち悪さがあるのは自明なのに、原因がはっきりとせず、どうも解消しない、そんな状態です。

この問題を解決するために、これ以上の方法はないと確信をもってやまないのが「プロジェクト譜」という書き方です。

  • 到達したいゴールを「獲得目標」「勝利条件」の二つの面から表現する
  • 実現する過程を「中間目的」「施策」に分解して、構造的に表現する
  • 所与の条件を「廟算八要素」として、シンプルに表現する

たったこれだけの、一見すると当たり前のような図示方法なのですが、チーム単位でこれを描くと、見える景色が一変するのです。


たった3時間のトレーニングで、描けるようになります。お問い合わせください。

私はこのプロジェクト譜を、同じ職場やチームに所属する人々に、まずは独自ワークで自由表現していただくことにしています。

30分ほどのワークでたちどころにあらわになるのが、それぞれのメンバーが、どのように目の前の仕事をとらえ、どの範囲を見ているのか、ということです。

ある人は、そのチームの「課題」から批判的にとらえていて、別の人は「できること」の積み上げを考えていた。
上長は事業全体を俯瞰していたが、メンバーはその一部しか思考できていなかった。

現象面だけをこうして書くと、当たり前のことのように見えますが、実際に描かれたプロジェクト譜が当事者に与える影響は絶大です。自分たちのあいだにあったギャップが即座に理解され、誰の指示もなく、自らの意思で連携方法の改善が始まるのです。

「あなたの認識のこの部分が間違っている」「あなたの姿勢のこの部分は是正されるべきだ」そんなメッセージは、もしその内容が正しかったとしても、心には届きません。心が動くためには、単純なコミュニケーションプロトコルでは伝わらない「頭の中身」を取り出して、他者のそれと比較できるようにしないといけません。

私はこれを「プ譜・コミュニケーション」と名付けたいと思っています。

毎日、あるいは毎週の報告を、日報や週報の形で書いて提出させるという組織は多いと思いますが、散文や複数項目方式では、情報の質は上がりません。

プ譜によって定期報告をするということを習慣づけてください。きっと、頭の中で考えていることの、どこがどうずれているのかが、たちどころに判明します。

そのようなコミュニケーションとはつまり、「ミドルマネジメントが期待されるコミュニケーション」そのものなのです。いっそのこと、ミドルを廃止して全員プレーヤーの体制を組むもよし。プ譜による設計が秀逸な若手を見出し、次世代リーダー・マネージャに引き上げていくもよし。

必ずや、組織に良い効果をもたらすものと信じております。

プ譜の書き方については、「3時間・30万円」という、比較的安価・短時間のワークショップでお伝えしにいくことができます。

是非、ご相談ください。

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